多摩「教育」読者の会11月例会のご案内
9月例会の参加者は初参加の大学生2名や特集企画担当者を含む11名でした。職員集会所が使えなくなったため、キャンパスに隣接する佐野書院で行われました。
議論は専ら特集1「過敏な子ども・固まる子ども」に集中しました。
大江論文にある実践に対しては、道徳と生活指導と学級経営が融合したものであり、固く閉じた子どもたちの塊を溶かし、声を引き出していく力量に賞賛の声が出されました。教師経験者からは、ギャングエイジにさしかかった子どもたちと上手に向き合うのは難しいといった声や、教材を媒介とする教科指導でないこのような実践を自分にはできる気がしない、という声も出されました。他方で、「みんなで言えないストーリーに変えてみようか?」という発題は見事だとする一方で、「教科書の正解は…だよね」という発言に対してはその含意について評価が分かれ、いろいろな意見が出されました。
また、嵯峨山論文に出てくる生徒が『はだしのゲン』に出会って生き直す様子について、教材が持つ感化力について議論がなされました。教育情報の「道徳教育の『転換』と授業」が、「子どもに『自分との関わりを発言させねばならぬ』といった矮小化されぬ」よう警告を発していることとあわせ、道徳・公共・現代文といった「教科」で読み物がどのように扱われることが望ましいのか、意見交換がなされました。そこでは教師が正解をおしつけてはいけないという意見が出る一方で、ただそれぞれの子どもたちの考えを聞いていくだけでよいのかという意見も出されました。
さらに、天木論文にある養護教諭や荒巻論文にあるソーシャルワーカーのような、教諭とは異なるポジションにある存在の固有な役割についても議論がなされました。
11月号の特集は「改革ラッシュに揺らぐ高校教育」「教育の『無償化』ってほんと?」です。9月号では教師の現状に、10月号では子どもや若者の現状に焦点をあててきましたが、教育改革の現状を議論したいと思います。
期日: 11月28日(木) 18:30~
会場: 一橋大学佐野書院小会議室
(『教育』には第一研究館小集会室と記載されていますが、会場変更となりました)
国立駅から正面に延びる大学通りを歩き、西キャンパス正門を通過して、キャンパスの角で右折します(標識あり)。50mほど進み左手にある邸宅が佐野書院です。キャンパス内ではなくキャンパスの外にあるのでご注意ください。
http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/campus/index.html (26番が佐野書院)
〇12月例会は12月19日(木)で、会場は一橋大学第一研究館1F小集会室です。
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