多摩「教育」読者の会12月例会のご案内
11月例会の参加者は、初参加の方を含め、前月より3名多い9名でした。
11月号は性を中心とした特集で、特集1「『学校×性』のタブーを超えよう」、特集2「#We Too
教育の場のハラスメント」となっていました。
第1特集の田代論文で扱われた足立区の性教育実践に関しては、参加者が資料やウネス湖の“ガイダンス”を持ち込み紹介してくださいました。15年前の七生養護学校事件の時と今年の足立区では何が違うのかといった問いが出され、時代状況の変化をふまえないと議論にならないのではないか、という意見が出されました。今回は小・中・高の教員がそろったため、それぞれの職場での経験を持ち寄りながら、助産師に講演を依頼する授業の意義や性教育に対する保護者の反応を含め、性情報が氾濫する中での学校が果たすべき役割を考えました。性教育に避ける時間が限られている現状で、高橋・戸谷・鈴木論文で紹介されている「ちゃぶ台返し女子キャンペーン」を取り入れてみたいという意見や、避妊教育と性の多様性を教える教育とでは包括的性教育実践の中でも目的が違うのではないか、といった指摘も出されました。ジェンダーに関しては、学校教育内のみに目を向けるのではなく、小野論文にあるような成人間の関係、家族のかたちまで目を向けてみることが大切なのではないかという指摘が出されました。また、セクシュアリティに関する教育でも、確かな合意と愛情の確認に基づくことが重要だという認識に到達させることを目標とすべきだという意見がだされる一方で、自然科学的な知識の伝達に学校教育の役割を限定した方がよいのではないかという意見も出されました。
第2特集については、「#Me Too」が「#We Too」に置き換えられているのはなぜか、という問いが出されました。「さまざまな声を聴き合って」「まわりに広げ、確かめ合おう」というポジティブな意図が込められているのではないかという解釈が出される一方で、声をあげる存在として個が確立されていない現状にこそ目をむけるべきで、伊田論文が問いかける「日本社会でなぜ『#Me Too』運動が盛り上がらないか」についてきちんと考えるためには安易に複数形にしてはいけないのではないか、という意見も出されました。また、ハラスメント全般に議論を拡大するのも悪くないが、アレクサンダー論文に限らずもっとスクール・セクシャルハラスメントに焦点をあてて第1特集とのつながりを濃くしてもよかったのではないか、という意見も出されました。
12月号の特集は「実践記録 書いてみた・読み解いてみた」「若者にとっての現代」です。11月号とは異なり、特集それぞれが別のテーマに光をあてています。特集1は2017年6月号に続く「実践記録 ~てみた」第3弾です。11月号は性に焦点をあてていましたが、12月号ではもう少し広くして若者がどんな時代状況にあるのかといった全体像の把握を試みるものです。
食事をしながら、これら2つのテーマを語り合いましょう。
期日: 12月27日(木) 18:30~
会場: 一橋大学職員集会所
12月はクリスマス会を兼ね、軽食を準備します。そのため12月例会に限り、会費制とします。「ワンコイン制」としますので、参加の際にはコイン1枚(コインであれば何でも結構です)をご用意ください。
今後は、1月17日、2月28日、3月28日を予定しています。1月例会は第3木曜ですのでご注意ください。
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