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2016年11月 6日 (日)

多摩「教育」読者の会11月例会のご案内

10月例会の参加者は4名で、9月例会に続いてこぢんまりとした会となりました。



 第一特集「学習指導要領の新たな変質」については、「公教育の大改変の予兆が透けて見えてくる」と提起した児美川論文を契機に、このたびの学習指導要領はどの程度の規模の改変なのかと議論になりました。また知識基盤社会への対応であって、「日本企業を支える人材を、選抜しつつ育成するという目的を“密輸入”したいの」だとする点をめぐっては、
OECDのコンピテンシー論と国連機関の「持続可能な開発目標」論を対比しつつ、学習指導要領改訂はキーコンピテンシーのバージョンアップを図ったものだとする八木論文についても議論がなされました。

 第二特集「何のための評価・誰のための評価か」も、今回の学習指導要領改訂に関係する内容です。改革論議で注目されているパフォーマンス評価・ルーブリック評価についても議論がなされ、実際に試行した人によれば、評価手続がおそろしく煩雑になっているという紹介がなされました。国レベルでは特別な教科としての道徳でどう評価するかといった評価方法が議論されている一方で、地方公共団体レベルでは平井論文にみられるようにいわゆる基礎学力の計測可能性を追求して入学者選抜に利用しようとする“技術改革”もなされています。学習指導要領が内容だけでなく方法、目標だけでなく評価を規定するような時代においては、神代論文が提起するような、道徳における評価論に積極的に取り組んだ方がよいのではないか、という意見も出されました。



 11月号の特集は、「アクティブ・ラーニング!?」「親と教師は出会えるか」です。

 まもなく発表されるはずの学習指導要領の目玉の一つとされるアクティブ・ラーニング。それ自体は重要な開発課題であるはずなのに、いち早く生じた「アクティブ・ラーニングのバブル」の中で、「外面がアクティブな授業形態のみが、強制、点検され」「アクティブであるはずの授業が空疎化するという現象」が早くも広がり始めています(6月号の第二特集「教師の学びと育ち」もあわせて参照してください)。10月号の第一特集の議論の延長として引き続き教育内容・方法の改革について検討します。第二特集では「保護者と教師が子どもの成長を願う一点で手をさしのべ合うことがいまでも可能であることの証し」を探りたいと思います。



日 時: 1122日 (木)18302100

場 所: 一橋大学 職員集会所

素 材: 『教育』 11月号



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12月は第4木曜(12/22)ですが、会場の都合で19:30から開催します。

*教科研フォーラム2016 -現代社会における教育の基本課題を検討する

 11/19() 14:00-17:00 現代社会と教育実践

  報告者:渡邉由之(東大阪大学)、加茂勇(新潟・小学校)

 12/17() 14:00-17:00 学校と教師

  報告者:山本宏樹(東京電機大学)、前田恒久(千葉・高校)

 会場 :法政大学市ヶ谷キャンパス富士見坂校舎3F教職課程演習室

 参加費:500

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