例会案内が直前になったにもかかわらず、10月例会には6名の参加がありました。
特集1については、ホネットがいう承認論と現代日本社会で欠落している「承認」との距離が話題となりました。承認の欠如は、無戸籍だけでなく引きこもりや非行・貧困というかたちでも生まれている点に同意が示される一方で、学校教育の存在が無戸籍を発見し、承認を回復するきっかけになってもいるのではないか、という指摘がありました。また、「自分を承認できない」できない背後に社会的ネグレクトがあることへの同意が示される一方で、「自己肯定感・自尊感情の欠如」と「社会的排除」という概念で語られてきた状況を「承認不在」という概念で説明するとどのようなことがらがみえてくるのだろうか、という問いが出されました。さらに「互いを固有の存在と認め、その固有性において自他を承認するという関係性への移行」が課題となることを前提とし、ひとまず「他者との同質性を認められる」「認知的尊重」を「メンバーシップという承認」として把握することが、政治学の議論とどう整合するかといった問いもだされました。さらに、承認を希求する存在は必ずしも社会の周辺に追いやられている若者ばかりではなく、「承認」を与える存在としてカルトが登場するような局面に対し、承認論はどのように語られうるか、といった問いも出されました。
特集2については、特別支援学校高等部を修了した際は高卒資格を得られるのか、といった疑問がだされました。また、今回は全体として事例紹介が多く、登場人物が仮名に換えてありましたが、他方で、人物を特定することが容易な場合もみられ、実践記録を書く際の配慮・難しさも話題となりました。
11月号の特集は、「安保法制と18歳選挙権」「『ノンエリート青年』の学びと自立」です。18歳で国政の当事者となることになった子ども・若者は、何をどのように学ぶべきなのか。図らずもタイムリーな課題となった(?)この問題について、皆で考えてみましょう。
日 時: 11月26日 (木)18:30~21:00
場 所: 一橋大学 職員集会所
素 材: 『教育』 11月号
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*12月例会は、第三木曜(12/17)に開催します。
年末恒例行事として、軽食をご用意します。
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