多摩「教育」読者の会5月例会のご案内
4月例会の参加者は5名でした。
特集1の汐見論文をめぐっては、20世紀の教育のあり方として、政治との関係よりも経済との関係に注目しているのはなぜかといった問いが出されました。また、21世紀における感性育ての重要性をめぐっては、人工知能に関する研究が発展している現在、感情による情報処理でコンピュータと人間を区別するという議論のしかたでよいのか、という問いが出されました。金子論文については、「困っている生徒」という捉え方に魅力を感じるという意見が出されました。
特集2については、特集1の内容と重ねながら、「寄り添う」という語が意味することや説明力に関して、問いが出されました。そして「寄り添う」と「許す(大目に見る)」は異なるのではないかとか、「寄り添う」「見守る」は理念としては否定しないが、教師の姿としてそれでよいのかとかいった意見が出されました。そして教育と福祉の接し方・重なり方をめぐって意見交換が行われました。 特別支援教育の研究会にも顔を出しているという現役の大学生からは、特集1の河合隆平論文の記述をめぐり、「ユニバーサルデザイン」の推奨や「わかりやすさ」の追求がかえって子どもの感覚や経験を狭めることになりかねないという指摘にもみえるがどう考えればよいか、という問題提起がなされました。そして通常学級・学校における「個に応じた教育」と特別支援学級・学校における「寄り添い」「見守り」「厳格さ」の違いがあるとすれば、それは何を意味するのかという点について話し合いました。
5月号の特集は、「女子の生きづらさ」「道徳の『教科化』批判」です。4月号が子どもとどう向き合い、関係をつくるしなやかさやレジリエンス(復活力)に焦点をあてていたのに対し、社会の中での生きづらさと価値の強制といったことに焦点をあてた特集となっています。
毎月第4木曜に開催していますが、5月は会場側の事情で第3木曜とさせていただきます。まちがえないようご注意ください。
日 時: 5月21日 (木)18:30~21:00
場 所: 一橋大学 職員集会所
素 材: 『教育』 5月号
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*教科研全国大会は今年は、8月7~9日に長野県松本市の松本大学(松本駅から松本電鉄で12分)
*6月例会も第3木曜(6/18)に職員集会所で行います。
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