2月例会の参加者は初参加を含む9名でした。同僚を誘った方がいましたが、こうしたかたちで会員の輪が広がるとうれしいですね。
例会では特集Ⅰの企画を担当した荒井嘉夫さんが、「『3.11を経験して』これからを一緒に考える」よう高校生に働きかけた自らの教育実践を紹介しながら、問題提起がありました。
「そろそろ前を見て歩き出す姿が見たい。メディアで自分の不幸を後ろ向きに語る人の話が、「不幸自慢」のようにさえ聞こえ、私は正直閉口していた」高校生が、被災地の高校生の講演を聞いて、「私達に何を伝えたいのかよくわかった気がする…私たち同世代に向けたメッセージを発信してくれたからかもしれない」と記したこと、「“3.11”を経て3.11の前へ戻るのか、以前とは違う新しい方向へ進むのか、それは被災地ではない自分たちも考えていく必要があると思う」と感想を書いた高校生がいたこと。被災地への修学旅行を継続実施したことを新聞報道で知った現地住民が、滞在先ホテルへ手書きのFAXで感謝のメッセージを急いで送ってきたこと。被災地とそれ以外の地域との細くても確かな結びつきが見えるような貴重な報告でした。
荒井さんの報告をめぐる議論のほか、2月号の川添論文・鎌田論文などでとりあげられている「学校で道徳教育をどう取り扱えるのか、取り扱うべきなのか」といったテーマについても話題になりました。現職教員が複数名出席していたので、自らの実践に即しながら、授業で何を心がけているのか、教科でどこまで道徳教育にアプローチできるのか、といったことをめぐり、意見交換がなされました。
3月号の特集は、「若者と貧困・就活・仕事」「崩壊する地域のなかで教育の希望を探る」です。
「日本型キャリア教育の枠組みを超えた」「柔軟で創造的な若者支援実践(対抗的キャリア教育)」(扉のことば)のあり方として、フィンランドの「やり直しの制度としての若者ワークショップ」(平塚眞樹論文)や、「中退者・卒業者も対象としたキャリア支援センター」を校内に設置した神奈川県立田奈高校の事例(吉田美穂論文)などが紹介されています。
学校と職業の関係を考えてみましょう。
日 時: 3月22日 (木) 18:30 ~ 21:00
場 所: 一橋大学 職員集会所
素 材: 『教育』 3月号
連絡先:中田 042-580-8490
http://tamatama1284.cocolog-nifty.com/blog/
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教科研中間集会のお知らせ
■日時 3月24日 午後2時~5時30分
■場所 明治大学研究棟4F第一会議室
JR中央線 御茶ノ水駅下車 徒歩5分
■テーマ 3・11から一年 何が起こり、何がなされていないのか
詳細は教科研HPをご覧ください。
http://d.hatena.ne.jp/kyoukaken2011/
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